がんの予知・予防と長寿を学ぶ懇談会   
   8月27日(日)午後3時~5時、百鶴苑 1階ホール 
 
 
 講師紹介・モディレーター     大脇 準一郎

 講演「長寿の秘訣・がんの予知・予防について」
 国際がん予知・予防センター センター長 小林 常雄 博士


 証 美浜クリニック 事務長 内野 由利子
  「がんを克服できた体験談」


 総括   小林博士
 
閉会の辞 伊豆創生フォーラム 代表 八木 秀雄
 
次回連絡

 
2017-08-27 .MOV (動画1分6秒) 
がんを治した患者と主治医による
「がん完全治癒の証言」

憩いの森 特別講演会
 2015.10.17  

コメント:

「長寿とがん予防を学ぶ」 2071.8.24

皆様、それぞれの想い出の夏も過ぎ、早や秋の声を聴く季節となりました。
 一昨日822日(火)、午後8時代のTV番組(あさひTV「たけしの家庭医学」)で長寿の秘訣としてマインドフルネスについて報道していました。マインドフルネスとは、『今の「この瞬間」に注意を向け、現実をあるがままに受け入れること』と定義しています。仏教に根差し、呼吸法と瞑想の研修の場面を放映していました。以前、NHKでも同類の放映がされています。(生命の不思議健康寿命はのばせる!“) 827日お話をいただく、小林常雄博士にも聞いてみました。
博士は、「そんなのは山ほどある。」と直接にはお答えならず、「長野県はいまや長寿1位、(沖縄は7位)その理由は生涯現役主義、予防医学にある。」と、また、「歩くことが大切、日野原先生も100歳までは階段を歩って昇るようにされていた。110歳まで講演スケジュールを取っていらっしゃった(小林先生は日野原先生の下でも働いた)。隠岐の島に長寿の人が多いのは坂が多いからである。」。「アリゾナ州サンシティーは人口が増えていう。ここでは生涯現役、高齢者でもスーパーに勤め、チェアーガールをやっているお婆さんもいる」とのこと。 この7月で98歳の誕生日をお祝いされた相澤英之先生も森ビルで弁護士業をされる傍ら、100を超す会の会長、理事長をされている。
 先日、出雲で木次乳業相談役の佐藤忠吉さん(97歳)は「今日もやる仕事があるということが、元気の源です。」とおしゃっていた。佐藤さんはその日も大山から帰宅したばかりであった。また、早稲田の恩師、西原春夫先生のお会いした折、「人生、往路・復路説:60でリセット、自分は89なので今、復路の29歳だ。」おっしゃっていた。岸信介先生は19878月、90歳で他界されたが、いつも何応欽将軍の養生訓八か条(10か条?)を座右の銘とされていた。何度もそれをお聞きしたが、未だに記憶できない。確か「生涯現役」と「笑い」「腹八分目」があったような気がする。岸先生の2か月後、何応欽将軍は97歳で他界された。
 
町田宗鳳師はありがとう山にありがとう寺を立て、「ありがとう運動」をされ、毎日「ありがとうの風」をブログで配信されている。 要するに長寿、健康の秘訣は、考え方、気持ちの持ち方が大切だということであろう。 大脇・記
 

「がんの予防・予知の革新的技術:自立精神の重要性 2017.9.5

先月、827日(日)、伊豆長岡で国際会議に参加された小林常雄先生が百鶴苑に立ち寄ってくださった、38年前、小林先生が東大・京大。国立がんセンターで研究開発した腫瘍マーカー総合予知法(TMCA:特許取得)は、今や欧米を始め世界から注目を集めている。癌を発見してからでは、遅く、血液・尿検査を中心とする総合解析で、87%は事前予知ができ、生活習慣を改善することにより、99%癌は治るとのことである。近代医療は、それぞれの臓器を個別に検査するので、たとい、近代医療では、胃にがんは無くても、大腸にあるかもあるかもしれない。全部の臓器を調べれば260万円はくだらない。それに対してTMCA法は、一度血液を検査するだけで、がんかどうか判る。検査料も8.5万円と格安で済む。ようやく、国立がんセンターも、3万人の血液検査のサンプルを採取し、遺伝子からがんを早期発見しようとプロジェクトをスタートさせた。そのため莫大な予算と数年の時間をかけている。その割に、その成功率は未定である。これに比べれば、TMCA法は、癌に抽出する液を検出するので発見の確率が高い。小林先生の開発した方法は、ホリスティックな亜ブローチをする東洋的発想から生まれたものであると言えよう。真に医療を金持ちだけでは無く、万民のものとするためには、近代医療と伝統医療の融合が必須である。

今年89歳に廣瀬輝夫先生は、医療経営の近代化と共に東西の医療の融合を訴えてこられ、毎年2回は来日され、この11月の来日の予定である。

がん検診に莫大なお金がかかっても皆、気にも留めない。それは、自己負担を未来へ先送りして実感できないからである。今年の国家予算、97.5兆円の内、社会保障費32.5兆円(33.3%)。次に国債返還23兆円(23.5%、1000兆円を超す国債の返還)実に国家予算の半分以上が次世代を犠牲に上に成り立つ現世享楽・生命第1主義に乗っている。政府の巨大予算は、族議員や利権集団に巧妙に誘導され、本当に必要な所は手弁当である。

原子力問題も全く同じパターンであることを連想させる。厄介なプルトニュウム処理の期待を込め、もんじゅの高速増殖炉プロジェクトに数千億を賭けて結果は惨憺たるもの。現在このプロジェクト中止となっている。片や米国で4年間も無事故で稼働したトリウム熔融塩炉は、研究クループは、ほとんど手弁当で研究を続けている。

農業もしかり。先日久しぶりに郷里鳥取へ帰省し,町内,隣村の田中正保氏(田中農場・八頭町下坂)と会った。30年前は40町歩であった今は140町歩を耕作していると聞いて、耳を疑った。小生の村も中間山間地帯だが、彼は、さらに11km奥地に小生を案内してくれた。そこは、道も車が一台ようやく通れるような山道を上がった山頂に近い平地で、彼は4町歩の田を今年から預かっている。田植えを終えて、勢いよく成長している稲を小生に見せながら、「どのようにこの山間耕地を生かすか?」彼は自然を生かすことに余念がない。彼は美味いものを作ることに生きがいを見出し、家族を核に28人の有限会社でやっている。これと対称的なのが、農協傘下の農家の取り組みである。巨大な助成金を貰いながら、ほんとが、ますますジリ貧であり、組合員の顔は暗い。

オリンピックにおいても然りである。我々は、オリンピックの原点(精神)を忘れて、お金や箱物に終始している唯物的風潮を憂え、「理念なオリンピックを叱る」と題して政策提言をせざるを得なかった。

以上、いくつか述べて来た事例に共通するのは連体(協調・支援)と共に自立との2重目的である。生命無き卵は時間と共に腐敗に向かうだけである自立の志、命があるかを問われている。小林先生もがん治療は人任せだけではなく、自分の健康は自分で守る自立の重要性を強調されていた。聖賢の格言が教えているとおりである。「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」(二宮尊徳)、「7つの社会的大罪」(M.ガンジー)、西欧科学技術文明の反省としての「科学と価値」(ICUS、いずれも「行きすぎた物質文明から精神性を取り戻せよ!」との良心の叫びであると言える。 

 小池知事は『人のお世話にならぬよう。人のお世話をするように。そして報いを求めぬよう。』(後藤新平、自治の三訣:「自助、互助、自制」)を都議会の知事就任所信演説で2度も繰り返した。給与も半分は返還。その志、ボランティア精神が日本の政治を変えることができるであろうか?小池都政に対する批判、「ポプラリズムに過ぎない」との批判の声も聴かれる。果たして小池知事は、目先の人気取りだけの一過性の政治家なのか?「人を相手にせず、天を相手とせよ!」との西郷隆盛の遺訓を胸に、小生は、もう少し様子を見たいと思っている。「情熱・責任感・判断力」(政治家の資質:M.ウェーバー)、その中でも何に対する責任感なのか?その責任の範囲と実質が問われている。日本を変えるのは、やはり、政治家だと思う。
                           大脇・記